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犬のダイエット成功方法~肥満リスクは?

肥満の理由は?

犬がぽっちゃりした体型になってダイエットをしようと焦る飼主さんは多いのではないでしょうか。犬の肥満は気づきにくいですよね。
しかしながら、犬も人と同じく肥満に伴うリスクがあり適正体重に戻す必要があります。
そもそもダイエットした方が良い正しい基準や無理のないダイエット方法などをご紹介します。

高カロリーな食事とおやつ

適量を超えたフードを与えていた場合は、総カロリーが多くなってしまいます。
そして、おやつは少量であっても摂取カロリー自体が高いケースもあります。
おやつは、ついつい要求されると与えてしまいがちになり体重が増えてしまいます。

運動不足

運動量が足りず摂取カロリーを消費できないと、バランスが崩れてしまいます。
人と同じで、犬は適度な散歩で筋肉を使っていないと筋肉がおちて脂肪へと変化します。
運動要求が満たされてないと、ストレスをためて肥満になる傾向もあるため気をつけたいですね。

去勢や避妊手術

手術後は、性ホルモンの変化がみられ性ホルモンの分泌が低下します。これによって、脂肪の代謝機能が低下してしまい、逆に食欲が増して太りやすくなります。

太りやすい犬種

パワーとスタミナを持つ犬種を祖先にもつ犬は、遺伝的に食欲旺盛で太りやすいとされています。
主な犬種は、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、ビーグル、パグ、フレンチブルドッグ、コーギーなどがあげられます。

肥満のリスクは?

循環器系の病気の要因

太っていると、心臓へ多くの血液を送る負担が増えてしまい心不全、高血圧になりやすくなります。

呼吸器系への負担

首に脂肪がつきすぎてしまうと、呼吸器を圧迫して気管虚脱のリスクがあります。
さらに、顎に脂肪がつくと肺への酸素供給がうまくいかず換気障害を引き起こす可能性が高まります。

糖尿病

肥満になって血糖値が急に上昇する食事を続けると、インスリンというホルモン量が不足して高血糖状態が下がらないと糖尿病になります。
早食いも体への負担がかかるので、早食い軽減用の食器を使用して工夫してみましょう。

関節への負担

体重の増加によって、足や腰の関節に負担がかかり関節炎や椎間板ヘルニアなどの症状が引き起こされます。

ダイエットの基準の理想体型とは?

ここでは、2つの理想体型の見極め方を紹介します。

➀成長期が終わって大人になった時の体重

犬の適正体重は、成犬になり成長が止まった時点の体重と言われています。成長期の終わりは、犬種や犬のサイズによって異なります。
小型犬は、およそ10ヶ月頃になり、中型犬は12か月頃、大型犬は、18ヶ月と成長までに時間がかかります。
この時期に計量した体重が、その子の理想の適正体重となります。

②世界小動物医師会(WSAVA)が定めたボディコンディションスコア(BCS)の5段階ランクを参考にしてみましょう。

両手で犬の肩からお尻まで撫でてみて、標準ランクのように適度なくびれがあるのが理想体型となります。

BCS:1  痩せている

・肋骨・腰椎・骨盤が外から容易に見える
・さわると、脂肪が分からない
・腰のくびれと腹部の吊り上がりが顕著
・上から見ると砂時計のように見える

BCS:2 やや痩せている

・わずかな脂肪におおわれている
・肋骨や骨の突起に容易に触れることができる
・上から見て腰のくびれは顕著
・腹部の吊り上げは明瞭である

BCS:3  標準

・過剰な脂肪の沈着なしに、肋骨に触ることができる
・上から見て肋骨の後ろに適度な腰のくびれが見られる
・横からみて腹部の吊り上がりが見られる

BCS:4  太りぎみ

・脂肪の沈着はやや多く、肋骨は触るのが難しい
・上からみて腰のくびれは見られるが顕著ではない
・腹部の吊り上げはやや見られる

BCS:5  太っている

・分厚い脂肪におおわれて、肋骨に触ることはできない
・腰椎や尾根部にも脂肪が沈着
・腰のくびれはないか、ほとんどみられない
・腹部の吊り上がりは見られないか、むしろ垂れさがっている

ダイエットの成功方法

まずは、実際にダイエットが必要なのかを獣医師に相談してアドバイスをもらいましょう。
自己判断で、急な過度の減量や運動量を増やすと体への負担がかかり体調をくずしてしまいます。
そして、危険なのが置き換えダイエットという総合栄養食をやめて野菜などを増やして体重を落とすやり方です。
必要な栄養素が不足して、毛並みは悪くなり激やせした後にリバウンドしてしまいます。
ダイエットの成功の鍵は、長期戦で結果を焦らないことになります。それでは、基本のダイエットの方法を紹介します。

定期的に体重を計量する

2週間に一度を目安に体重を計量して増減を把握しておきましょう。
停滞期が1カ月ほど続くため、半年間くらいの目安でダイエットを行いましょう。

食事の見直し

低脂肪、高たんぱく質のダイエット用フードへ1週間程かけて移行していきましょう。そして、1日に与える給与量を決めておきましょう。
フードは、ドライフードのカリカリをメインにして食べ応えがあるものを選択してあげるとおやつへの要求が減少します。
また、ダイエット用の満腹感があるフードも販売されているので利用してみるといいでしょう。
概ね半年くらいで変化が表われたら、元の通常のフードに移行しましょう。
より犬に負担が少なく可能であれば、1日の食事の回数を4回から5回に小分けにして与えてみましょう。
空腹の時間が開かないため、犬のストレスが少なくダイエットが続けられます。
おやつは、全く与えないのではなく、少量を知育玩具に隠してみたりなど遊びを取り入れて、これまでとは違って与える回数を減らすか、カロリーの少ない低脂肪のタイプを選択するようにしましょう。
犬のストレスにならないように、ごほうびは褒めてとっておきをあげて、メリハリをつけて様子を見ながら、ダイエット中は少量にとどめておきましょう。

運動量を見直す

散歩コースを少しずつ伸ばして運動量を増やしてみましょう。ゆっくりしたペースで歩いてもエネルギーの発散になります。
散歩を楽しみながら継続して運動していると、筋力がついて脂肪の燃焼に効果があります。
体重が軽くなってくると、散歩に行くのが嬉しくて楽しい経験へ変化します。
室内では、持ってこいなどのボール遊びを取り入れてふれあいながら運動量を増やしましょう。

プロのサポート

水中療法を行う施設でプロの指導をうけて犬用のライフジャケットを着用してドッグプールで運動する方法があります。
骨関節への負担が少なく陸上で運動するよりカロリーを消費します。

まとめ

肥満が気になった時には、適正な体重と体格の確認をしましょう。
動物病院で、減量のプランを相談してダイエット用の療養食を始めて経過をみていくのもいいでしょう。
闇雲にやってしまわないように、食事のカロリーの見直しと運動をセットで行い肥満を解消しましょう。
健康でいて欲しいと願うからこそ肥満ぎみにならないように健康管理をしていきましょう。

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