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犬のストレスサイン&ストレスチェックで解消
ストレス度別ストレスチェック
人間は、ストレス社会で生活しているといわれているのと同じように、犬も生活環境などからストレスを感じてストレスサインという行動やしぐさに表われます。
ストレスの程度によっては、慢性的にため込んでしまうと、心と体のバランスを崩してしまいます。
ストレスサインに、いち早く気づいてあげて解消する必要があります。
犬のストレスサインは、軽い症状から重度までの行動がそれぞれ違った表れ方をします。
それでは、どのような状況がストレスになるのか、犬のストレスの度合いを段階別にみていき見極め方と解消法をご紹介します。
ストレス軽度
軽度の場合は、『カーミングシグナル』という犬本来の本能から、平和的にやり過ごそうとすることがほとんどです。
不安を和らげて自分を落ち着かせるために行う行動になります。
・体をかく
・低い姿勢でしっぽを下げる
・耳を伏せてイカ耳になる
・目や顔をそらす
・あくびをする
・舌なめずりをする
・小刻みな震え
ストレス中度
自分で不安やストレスが取除けなくて、飼い主さんに対して伝えていますが、問題行動として外に向かって行動に表れます。
・唸る・吠える
・歯をむきだして鼻にシワをよせて威嚇する
・咬みつく
・物を破壊する
・トイレをわざと失敗する
ストレス重度
重度のストレスがかかった状態になると、体調や消化器系の不調がみられます。
強いストレスから、ひとつのサインだけではなく、複数のサインが同時に起こりパニックになる場合もあります。
・食欲の低下・飲水量の増加
・無気力で反応が弱い
・荒い呼吸やよだれが止まらない
・自分の体を必要以上に舐め続け脱毛や皮膚炎になる
・下痢や嘔吐、膀胱炎による血尿
・異物を食べる異常行動
ストレスサインの主な5つの原因
さまざまな原因がある中で、必ずストレスのきっかけにつながることがあります。
飼育環境や人との関わりなど、愛犬を観察して主な原因から答えを考えてみましょう。
➀食事量の不足・空腹・喉の渇き
満足に食事ができないことや、食事の量が十分ではなく空腹な状態がくりかえされると、食べ物への執着が強くなり精神的に不安定になります。
また、清潔な水が飲めないことは、生命にかかわるため、きちんと用意してあげましょう。
②不快・不衛生・芳香剤などの匂い
暑い・寒い・湿気が多いなどの天候による気温の変化もストレスを受けます。
嗅覚が優れた犬は、強い香りのする部屋の芳香剤の匂いや部屋干しの柔軟剤の香にストレスを感じることがあります。
③心理的な不安定
飼主さんとのスキンシップが足りないことや、気分によって過剰に構われてしまうと関係性に不安を感じてしまいます。
家族間の仲がうまくいっていない環境は、イライラしている空気を察して落ち着きがなくなる傾向があります。
④環境や同居人の変化
引越しをして環境が変わることや、新しく赤ちゃんが誕生したなどの周りの変化が起こるとストレスとなります。
また、飼主さんの生活スタイルが変わって、留守番の時間が長くなり帰宅が遅くなる場合も同じです。
⑤睡眠不足・運動不足
犬の成犬の平均睡眠時間は、12時間から15時間といわれています。人よりも睡眠を多く必要としていることが分かります。
室内の照明が眩しいことや、テレビや音楽の音量が大きくリラックできず、睡眠の質に影響を及ぼすと睡眠不足になってしまいます。
散歩の機会が少ないと、運動をして発散することができずにストレスとして貯めてしまいます。
ストレス解消の5つの対処法
➀食事の質や量・タイミングを見直してみる
犬に適切な量を与えているか、少し不足していないかを体重を確認して改めて総合栄養食をメインで摂っているかを見直してみましょう。
おやつを多く与えてしまっているケースは、徐々に適切な食事に戻してあげましょう。
また、次の食事までの時間が空きすぎないように自動給餌器を利用して空腹の時間を調整してあげましょう。
しつけの延長で犬の前にフードを置いて、マテのしつけをするのは、犬に強いストレスを与えているため避けましょう。
犬は、毎日の栄養バランスの摂れた食事をとることで、体の健康状態が継続するためストレスにも耐性が備わってきます。
②快適な住環境
暑さや寒さなどの気温の変化に対応できるように、エアコンを利用して室内の温度の管理を行いましょう。
あたたかいペットベッドやクールマットなどのペット用品を利用して工夫したり、外出時には、寒がりの子にはペット服を着せてあげましょう。
きれい好きな犬は、寝床とトイレが近すぎることを嫌うためペットベッドを移動してスペースを別に用意してあげましょう。
犬のトイレの排泄物をすぐに片づけてあげることも大切です。常に清潔に保つように室内の掃除も心がけて行いたいですね。
また、匂いに敏感なため、室内で強い芳香剤や香のする物は、置かないようにするか別の部屋を分けて利用するようにしましょう。
③スキンシップを増やす
スキンシップが少ないと、犬は寂しさや不安が増してしまいます。声をかけてあげて、撫でてふれあいの機会を増やしいきましょう。
ボール投げをして遊んだり簡単なしつけをして、褒めておやつをあげることは、とても効果があります。
気をつけたいのは、飼主さんの気分によって犬への接する態度を変えてしまうと、犬が困惑してしまうので、リーダーとして一貫性のある態度で穏やかな気持ちでお互いの絆を深めていきましょう。
④落ち着ける環境・ストレス解消のグッズを利用
新居でのスタートや同居人が増えた際は、犬の落ち着ける静かなスペースを用意してあげましょう。
この時期に、積極的に声をかけて犬が愛情を受け止めれるようにしましょう。犬の孤独や不安を軽減してあげましょう。
犬は、噛むおもちゃやガムで噛みたい欲求を満たすと不安を鎮めてストレス発散することができます。犬の誤飲にならないように、小さすぎる物を避けてサイズを選んで与えましょう。
⑤睡眠不足・運動不足を解消
不足しがちな睡眠の質をあげるために、寝床の場所や寝心地のいいマットを用意するなど環境を見直してみましょう。
ちょっとした運動でも、発散することが出来るとぐっすり眠れるようになります。
散歩の時間を増やしてみて、日によっては散歩コースを変えてみるのも犬に新鮮な刺激を与えて散歩の満足度が上がります。
足りない運動量を、ドッグランに行って思い切り発散してくるのも運動不足に役立ちます。
また、散歩中のクン活をゆとりをもって行えるように、ゆっくりとした散歩を楽しむのも犬のストレス解消になります。
まとめ
犬は、私たちが思っている以上に周囲を観察して飼主さんに寄り添うように生活しています。
ストレスサインを読み取ってあげて、快適なストレスフリーな環境を整えましょう。
犬の体調や皮膚に疾患が表われるなど、判断が難しいケースは、動物病院で相談して抗不安薬などの薬物治療も選択にいれるようにしましょう。早期治療によって心身共に安定して改善が望めるでしょう。
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