お役立ち情報Column

  1. TOP
  2. お役立ち情報
  3. 犬の肉球の役割とケア

お役立ち情報

犬の肉球の役割とケア

肉球の役割

犬の肉球は、子犬の頃はやわらかくプニプニして愛らしい魅力のあるパーツであることはもちろんですが、犬にとって健康にかかせない大切な役割があります。
肉球の多様な役割と日頃のケアなどをご紹介します。

体温調整をして体を守る

人の皮膚には、汗腺があって汗をかいて体温を下げることが出来るしくみがありますが、犬の皮膚には、汗腺がなく汗をかくことができないため、パンティングという方法の口を開けて舌から唾液を蒸発させて熱を逃がしています。
唯一、肉球の表面から発汗することができます。
また、動静脈結合といわれる血管が通っていて、寒暖差に対応できるように熱を放出して体の体温が上がり過ぎないように守るしくみになっています。

地面の感知センサー

犬の肉球には、人の手先と同じように神経が集まっており、繊細な感触や地面の温度を敏感に感じとることができます。

衝撃を軽減するクッション性

肉球の弾力によって歩行時の足への衝撃を軽くすることが出来ることや、ジャンプして着地した衝撃などを吸収するクッションの役割をしています。
また、狩りをしていた頃のように音をたてずに忍び足で歩くことができるのも肉球の弾力性が理由です。

ブレーキや歩行転換

肉球の表皮は突起して少しザラザラしていることから、スピードを出して走っていても急停止をして瞬時に方向を変えることができます。

肉球のトラブル

肉球の擦り傷や怪我

犬の大切な役割のある肉球は、散歩中に硬い物を踏んでしまったりすることや岩場で遊んで思いがけない怪我をすることがあります。
肉球の間に小石が挟まっても痛いので、気にかけてみてあげましょう。
肉球の怪我は、様子を見ても悪化して治りが遅いため早めに手当してあげることが大切です。
犬が、何等かの傷があって痛くてずっと舐めている様子であれば、すぐ動物病院で診療してもらいましょう。
砂利道などや破片が落ちていて危ないような場所は避けて散歩を楽しみましょう。

乾燥・ひび割れ

乾燥した状態が続くと、表皮がカサカサして乾燥してひび割れを起して出血をしてしまうことがあります。
痛みや痒みが表われるため、洗いすぎないようにして保湿を心がけましょう。

指間炎で赤く腫れる

マラセチア性皮膚炎や皮膚糸状菌、ニキビ菌などが原因で赤く腫れてしまうことがあります。
肉球付近以外の皮膚にも脱毛症状が出るので、気づいた時点ですぐに動物病院で診てもらいましょう。

アスファルトによるやけどや凍傷

夏場に増えるのが、アスファルトやマンフォールの蓋が高温のために火傷をして皮膚がめくれてしまう症状です。
冬のしもやけも、放置してしまうと凍傷になってしまうので注意が必要です。

肉球の角質化

シニア犬や散歩を多くしている犬の肉球は、ザラザラして硬くなってきて一部が突起して角質化してしまうことがあります。
気にならない程度であれば、そのままでも問題はありませんが、歩きづらそうにしている場合は、早めに対処しましょう。
見た目は、肉球の脇から爪が伸びてきたようにみえます。
飼主さんが、爪切りでカットしてしまうと出血することがあるため、動物病院で、削ってもらう処置をしてもらいましょう。

ストレスや不安で舐め続ける

引越し先や、環境が変わったストレスなどで足先を舐め続けることがあります。
静かな環境を整えて、スキンシップをとって不安を軽くしてあげましょう。
前足の毛が脱毛して、変色するような場合は動物病院で相談してみましょう。

肉球のケア

毛と爪のカット

肉球を衛生的に保つためには、肉球まわりの毛や爪のお手入れをかかさず行いましょう。
肉球からはみ出して伸びている毛は、フローリングの床では足が滑ってしまう可能性があるため、肉球を水平に見て肉球の端から出ている毛をカットしましょう。
ペット用のカットバサミや眉毛カットのハサミを利用すると、初めてでもお手入れをすることが出来るでしょう。
慣れてきたら、バリカンで定期的にカットをしてあげましょう。
同時に、爪のカットは、ペット用の爪切りで最初は浅くカットするところから始めてみましょう。
ペット用の爪やすりで削ってみるのもひとつの方法になります。
爪切りは、爪の色が黒い場合は血管が見えづらく深く切り過ぎてしまうため、最初は、トリミングサロンでカットしてもらって、カットする長さを把握して、やり方を教わっておくといいでしょう。

清潔な状態をキープする

お散歩から戻ってきたら、怪我がないかをチェックしてから、濡れたタオルで拭いてあげましょう。
汚れがひどい時は、シャワーで流して指の間の汚れもきれいに洗ってから、タオルでよく拭いて乾かしましょう。
生乾きの場合は、細菌の感染が起こるケースがあるため注意が必要です。
シャンプー剤で洗いすぎると、乾燥してしまうのでシャンプーは、月に1回くらいが適当になります。

肉球マッサージ

肉球は、人の手と同じようにツボがあり、内臓機能へ繋がっているためマッサージをしてあげると疲労回復やリラックス効果があるといわれています。
肉球の真ん中のいちばん広い箇所をやさしく押してあげましょう。

ペット用肉球クリーム

乾燥でガサガサした肉球には、ペット用の肉球クリームを薄くのばしてぬってあげて、両手でつつんでもみほぐすようにクリームを浸透させましょう。
肉球クリームを犬が舐めてしまわないように、興味を他にそらす遊びに誘ったり噛むおもちゃを与えてみるといいでしょう。
人用の保湿クリームにアルコールフリーと明記があっても、他の添加物で炎症を起こす場合があるので代用しないようにしましょう。

まとめ

犬の肉球は、大切な役割が多く定期的にチェックできる健康の判断基準となります。飼主さんの正しいケアで、乾燥などのトラブルを予防することができます。
保湿クリームを塗ってあげたり、散歩後には洗いすぎずしっかり拭いてあげて犬とのふれあいも増やしていきましょう。
そして、なにより清潔に保つように心がけていきましょう。


  • 健康
  • その他