コラム
「甲斐犬」の性格・見た目・寿命などを解説
甲斐犬の性格
性格について
飼い主に従順で献身的な一代一主のワンマンズ・ドックです。
ワンマンズ・ドッグは、飼い主以外に心を許さない飼い主一筋な忠誠心の強い犬種になります。
途中で違う飼い主に変わる場合は、懐くのが大変むずかしくてしつけが上手くいかないということがあります。
ベタベタするのはあまり好まない甲斐犬と言われていますが、飼い主さんにだけに甘える姿はとても愛らしいです。
高い判断能力をもっているので番犬としてもとても優秀です。
甲斐犬の特徴って?
見た目について
虎毛で小柄ながらしっかりとした体格で、ピンと立った耳と凛々しい姿をしています。
甲斐犬は2種類のタイプがあり、鹿を狩るための鹿犬型と猪を狩る為の猪犬型がいます。
現在、猪犬型は希少とされており鹿犬型の方が主流となっています。
また、毛色は幼少期には黒一色ですが、成長していくとダブルコートの綺麗な虎毛となりその柄も人気の一つと言えます。
虎毛は、獲物から身を隠すカモフラージュの役割もあります。
被毛について
短毛のダブルコートなので定期的なブラッシングが必要になります。
換毛期の時期など抜け毛はありますが、比較的お手入れは楽な犬種になります。
毛色について
黒虎毛、赤虎毛、虎毛の3種類。
寿命について
平均寿命:14歳~16歳
ここ数年でフードも色々な物が出て医療も発達していますので寿命はあくまでも目安となります。
飼育環境により変化しますので、健康管理には気を付けてあげましょう。
甲斐犬のルーツ
甲斐犬は山梨県を原産とする日本犬の一種で、山梨県南アルプスの山岳地帯で猪や鹿などを相手に猟犬として活躍していました。
1930年に、獣医師の小林庄吉が、山村に往診に行った際に、虎毛の犬と出会ったことを雑誌に掲載したことで世に知れることになりました。
翌年の1931年に、山梨県へ訪れた検察官の安達太助が、甲斐犬のすばらしさに惚れ込み甲斐犬保護会が設立されました。
頭数が少なく県外への流失で絶滅してしまうのを防ぐために、1934年には、国の天然記念物に指定されることなります。
早くから人気のあった秋田犬や柴犬に比べ甲斐犬が海外に輸出される事はほとんどありませんでした。
現在は、実猟を行っているヨーロッパなどで繁殖されている人気犬です。
甲斐犬を飼うにあたって心配な病気
皮膚病
甲斐犬は、皮膚病にかかりやすい犬種になります。
細菌、真菌、ダニなどによって皮膚炎になります。
免疫力低下や外傷などから、皮膚バリアの機能が低下し炎症を起こしてしまいます。
湿疹、かゆみ、脱毛などが起こり掻きむしってしまいますので早めに動物病院を受診しましょう。
外耳炎
耳の中に細菌や真菌(カビ)が発生すると炎症が起こる疾患になります。
日頃から耳のお手入れはかかさずケアしてあげましょう。最悪の場合、聴覚障害を引き起こしてしまう事もあります。
悪化してしまった場合は点耳による治療を開始して悪化を防ぐのが重要です。
認知症
人と同じように犬にも認知症があります。
トイレの失敗が増えたり昼夜逆転してしまったり、夜泣きやぐるぐると同じところを回るなどの症状が見られたら、認知症の可能性があるため獣医師に相談しましょう。
まとめ
日本犬らしく飼い主にとても従順であり、忠誠心がかなり強く、冷静で優れた判断ができる賢さをもっています。
警戒心が強いので幼少の頃から周りの環境に慣れさせて、信頼関係をしっかり結び主従関係を意識して向き合う事が大切です。
丈夫な体を持つ甲斐犬は狩猟としての性能を上げるため、親近交配を避けられてきた経緯があり遺伝疾患も少なく日本固有犬種になります。
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