コラム
「紀州犬」の性格・見た目・寿命などを解説
紀州犬の性格
性格について
忍耐強く、素直な性格で落ち着きがあり、飼い主さんに対して強い忠誠心があります。
元々は猟犬だったため気の強い性質があり、子犬の頃からしっかりとしつけを行う事が大切です。
頭も良く理解力があるので、しつけもしやすく家庭犬としても飼いやすい犬種になります。
家族には懐きやすいのですが警戒心が強いため、家族以外の人には懐きにくいです。
紀州犬の特徴って?
見た目について
ピンと立った耳に整った顔立ちの日本犬らしい凛々しい姿に、ハマグリの貝殻のような形をした三角の目がとても愛らしいです。
被毛について
表毛は、直毛で硬い短毛なので比較的お手入れは楽ですが、ダブルコートになるので春と秋の換毛期には毛が抜けやすいです。
日ごろから皮膚の健康を保つのと抜け毛対策としてシャンプーやブラッシングをしてあげましょう。
毛色について
白毛がほとんどですが、中には黒毛、茶色、ブリンドル、胡麻毛などの毛色も存在します。
紀州犬がほとんど白毛になった理由としては、猟で山に入った時に猪などの獣と間違えてしまわないためと言われています。
現在では、愛好家の好みで白以外の紀州犬を繁殖させ様々な濃さの毛色が好まれています。
寿命について
平均寿命:13歳~15歳
ここ数年でフードも色々な物が出て医療も発達していますので寿命はあくまでも目安となります。
飼育環境により変化しますので、健康管理には気を付けてあげましょう。
紀州犬のルーツ
紀州犬は現在の和歌山、三重県にまたがる『紀伊国』に生息していたとされています。
紀伊半島の熊野や伊勢などには、神仏信仰に重要な場所も多く、実際のルーツとは別に弘法大使(空海)の修行中に道案内をして高野山まで導き開山したのが紀州犬と言われていたり、山で怪我をしていた狼を猟師が助け、そのお礼に子狼を授けたのが紀州犬の始まりであると言った神話的な言い伝えもあります。
紀州犬は、猟をするために作出されていましたが、ウサギ、タヌキ、鹿、猪など狩りをする獲物1種類に対して1種類の猟犬として育てられていたのが紀州犬とされています。
紀州犬の優れた個体では、1頭でも猪を倒すほどの獰猛さがあり気性は荒い傾向にあるといわれ、紀州犬の強さを表すストーリーとして語り継がれています。
昭和になると狩猟での生計を立てる人が減ってきたのと同じく紀州犬の頭数も減ってしまいました。
昭和9年(1934年)には、国の天然記念物として指定されました。
非常に優良な紀州犬を、三重県教育委員会などは紀州犬台帳に登録するなど保存に努めています。
紀州犬を飼うにあたって心配な病気
皮膚病
紀州犬は皮膚病にかかりやすい犬種になります。細菌、真菌、ダニなどによって皮膚炎になります。
食物アレルギーやアトピー性皮膚炎にもかかる可能性があります。
免疫力低下や外傷などから皮膚バリアの機能が低下し炎症を起こしてしまいます。
湿疹、かゆみ、脱毛などが起こり掻きむしってしまいますので早めに動物病院を受診しましょう。
緑内障
眼圧が上昇する病気などが原因で眼の中の圧力が上がり視神経を圧迫してしまい痛みを伴うので、元気がなくなったり触られるのを嫌がったりします。
遺伝の場合は突然緑内障になってしまうので予防法はありません。
症状が進んでしまうと結膜が充血し、眼球の濁りが見られます。
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンが減少する病気です。
ホルモンの減少により代謝がうまくいかず全身の毛が薄くなったり浮腫んだような皮膚になったりします。
それと同時に皮膚炎も引き起こしやすくなり一度発症してしまうとなかなか治らない病気になります。
まとめ
紀伊国で生まれた猪猟のエキスパートの紀州犬は、しっかりとした骨格で引き締まった筋肉質な体格が特徴です。
柴犬と間違われる事もありますが、柴犬より紀州犬の方が大きく見分けるポイントは体格差になります。
狩猟本能があり少し怖いイメージもありますが、しっかりとしつける事が大切で家庭犬としても素晴らしく心強い犬種です。子犬の頃から社会性を学んで信頼関係をを築いていれば最高のパートナーになります。
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