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犬のフケトラブルの原因としくみは?症状と基本の予防法

犬のフケが出るしくみは?
健康な皮膚の表面にある表皮には、細胞が整列しており、古くなった角質細胞は自然と剥がれおち、新しい細胞へと入れ替わります。
つまり何層にも重なった皮膚は、新しい細胞を最下層で生成して表皮の一番上段へ押しあげられる仕組みになります。
これをターンオーバーといい、古い細胞から新しい細胞へと新陳代謝を行うことになります。ターンオーバーの際に表皮から剥がれ落ちる古い角質細胞をフケと呼んでいます。
このように皮膚の細胞の入れ替わりを行いますが、犬のターンオーバーの周期は約20日とされており、人よりも少し早いサイクルになります。
ちなみに人の皮膚のターンオーバーは約1ヶ月とされています。
犬のフケが出る原因は?どんな症状があるの?
犬のフケが出るのは自然なことで、肌の生まれ変わりによって剥がれ落ちますが、通常はごく小さな白い粉のようなサイズのため、ほとんど気にならない程度の量になります。
しかし、急にフケが増えて大きめのフケも目立ってきた場合は何かしらの病気の可能性があります。
では、そもそものフケがでる原因はどういうことなのでしょうか。
フケが出る原因と考えられるものは以下のケースが挙げられます。
①皮膚の乾燥
肌が乾燥する季節になると、人よりも表皮が薄い犬の皮膚は、乾燥して剥がれやすくなりフケの量が増します。
そして皮膚の細胞の水分が乾燥して減ると、皮膚のターンオーバーが更に進むようになります。
また冬の室内で暖房器具の前で長時間過ごすことや、部屋の暖め過ぎで湿度が不足すると肌の水分が失われてしまいます。
室内の乾燥を防ぐ対策として、加湿器などを利用して工夫してみましょう。
➁肌に合わないスキンケア
皮膚の健康のための適切なシャンプーやブラッシングは大切なスキンケアになります。このスキンケアが不十分でも過度に行いすぎてもフケの原因につながります。
スキンケアが足りないと、表皮を最適な状態に保とうとして皮膚の再生のサイクルが早まりフケが発生します。
逆に洗い過ぎてしまうと、新しい皮膚まで剥がれてしまい、肌を守る表皮が薄くなり、肌トラブルを引き起こします。
犬用のシャンプーやリンスなどの製品が犬自体の肌と合っているかを見極めるようにしましょう。
③ストレスで免疫力低下
犬は不安や過度なストレスを感じると、体を守る免疫力が落ち、血管へのストレスダメージが伝わることで、体調のバランスを崩してフケが増えます。
④栄養の偏り・不足
栄養が偏り、良質なタンパク質、脂肪分、ビタミン、亜鉛など、本来摂取しなければならない栄養素が不足するとフケが増えます。
更に、おやつに含まれる塩分量の摂取が重なると健康な表皮を作れなくなりフケの原因になります。
フケにはどんな症状あるの?
健康で新陳代謝が良ければ自然に粉末のような白っぽいフケがでます。
しかし急に大量のフケが目立ち始めると、体調の不調や病気の疑いがあります。可能性のある症状は以下になります。
・地肌に大量のフケ
・強いかゆみ
・肌に赤ブツブツの湿疹
・脱毛・薄毛
・被毛のパサつき
・肌のべたつき
犬のフケが出る可能性のある病気は?
犬のフケが出る病気は様々な皮膚炎が生じて引き起されています。
多くの皮膚トラブルは、症状の重さによって投薬の継続治療と薬用シャンプーをして経過を診ていきます。
皮膚を元に戻す際には、皮膚の表皮の乾燥を防ぐために保湿を行います。
ここでは、代表的な皮膚トラブルの病気の例を4つ紹介します。
①感染性皮膚炎
感染性皮膚炎とは、皮膚のバリア機能の低下により、表皮の傷などから細菌が侵入して炎症を起こす場合と、体の免疫力の低下から皮膚にカビや寄生虫が触れて発症することがあります。
細菌が感染経路となる皮膚炎に膿皮症があげられます。
膿皮症はブドウ球菌が異常に増えてしまい、フケや痒み、脱毛や色素沈着がみられます。
カビを起因とする感染症には、マラセチア皮膚炎と皮膚糸状筋症があります。
マラセチア皮膚炎は、もともと犬の皮膚の常在菌ですが、過剰に増えるとフケや皮膚のべたつきが起こります。
もう一つの皮膚糸状菌症は、カビの一種の糸状菌が増えて毛穴から侵入し、強いかゆみや脱毛、皮膚の炎症を引き起こし、強い感染力によって人に感染するため十分な注意が必要です。
また寄生虫のダニを介して皮膚病を引き起こすものには、ツメダニ症があります。ツメダニは人のフケや他のダニを捕食して増殖して背中に大量のフケや脱毛とかゆみがあらわれます。特に子犬が感染すると稀に重症化する場合があり、疑いがあれば動物病院に行きましょう。
➁アレルギー性皮膚炎
人もかかることで知られているアレルギー性皮膚炎は、アレルギーを起こす原因物質のアレルゲンに、体内の免疫機能が過剰に反応して起こる皮膚炎です。
アレルゲンは、身の回りのハウスダストや花粉、ノミ、食べ物などがあります。
③脂漏症
脂漏症はホルモンバランスの乱れで発症します。表皮のターンオーバーの調整が上手くいかず早まったり、過度に遅くなることが原因になります。
皮膚が乾いてカサカサになる場合と、脂っぽくべたつき、悪臭がすることもあります。
④甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症とは、甲状腺機能を免疫力系が誤って自身を攻撃して甲状腺ホルモンの生成が不足することにより起こります。
その結果、元気が無くなり反応が鈍くなります。皮膚にはフケが増え、薄毛や脱毛がみられるようになります。
犬のフケの基本の予防法は?
犬のフケがいつもより多く気になる時は、他にも皮膚病を発症している可能性がないか観察してみましょう。
肌のコンディションは、基本はブラッシングとシャンプーを合わせて整えていきます。
ここでは、普段のお手入れや衛生面を整えることを含めて自宅で出来るフケの予防法をご紹介します。
①ブラッシングの効果
ブラッシングで毛並みを整えることに加えて最大の効果は、犬の血行促進、埃や余計な皮脂の汚れを落とすことが出来ます。
またノミやダニなどの寄生虫をいち早く発見し対処できることで愛犬の健康を守ることになります。
さらに飼主さんとのふれあいで、双方の絆が増してリラックス効果を得ることが出来るのもうれしいポイントになります。
➁適切なシャンプー
犬のシャンプーの頻度は、一般的には1ヶ月に1回程度となります。市販のシャンプーで皮脂を取りすぎないように低刺激、弱酸性、抗菌などの肌への負担の少ない製品を選びましょう。
そして洗ってあげる際のお湯の温度が高すぎすると、皮脂を痛めてしまうため少しぬるめの温度に設定してから洗いましょう。
シャンプー後は、タオルドライをしてよく乾かしてカビの原因を作らないようにしましょう。
③保湿効果
犬の表皮が乾かないように、市販のペット用の保湿剤を利用してみましょう。
保湿剤を上手く利用して肌のバリア機能を高めると表皮が潤いフケが減ります。
使いやすい保湿スプレータイプやクリームなど、その子にあう物を見つけてあげましょう。
特に乾きやすい肉球は頻繁にチェックして乾燥から守ってあげましょう。
④部屋の湿度を整える
空気が乾燥しやすい寒い季節には、室内の湿度を50%程度に保ち乾燥を防ぐようにしましょう。
寒い季節は加湿器で湿度を調整して、梅雨の時期には除湿器を利用してみましょう。
⑤ストレス
犬に過度にストレスがかかると免疫力の低下のきっかけとなるため、室内での大きな音や不安になる材料を取除いて飼育環境を見直しましょう。
飼主さんとのコミュニケーションを重ねることや、散歩に連れ出してあげてストレスを解消してあげましょう。
⑥ノミ・ダニ対策
犬用のノミダニ駆除薬を定期的に投与して寄生虫からしっかり守るようにしましょう。
飼主さんが使用しやすいスポットタイプの製品などを利用してみると投与が楽になります。
他には、室内のノミの発生の原因になるハウスダストをこまめに掃除して衛生的な環境にしましょう。
⑦栄養のバランス
犬にとっての摂るべき栄養は、新鮮な水とたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルになります。
これらの栄養を適切なバランスで配合されている総合栄養食を与えるようにしましょう。そうすることで免疫力が向上し、フケや被毛のパサつきが軽減されます。
そしてその子のライフステージに合ったフードを選んであげましょう。
まとめ
犬のフケにはさまざまな原因があり、少量であれば自然な新陳代謝で問題はありません。フケの量が増えて判断がしづらい場合は、皮膚のトラブルの可能性があるため早めに動物病院に行きましょう。
フケの予防法は、適度なブラッシングとシャンプーで肌を清潔に保ち保湿をして表皮を守ってあげましょう。
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